おばあちゃんちまでの道のり

今日は午後から母方の祖母の家へ、母と車で向かった。

祖母の家があるのは山の中だ。

ぼくはバイトから帰ってきてからすぐの出発だったので、行きの車内では軽自動車の後部座席に横になって、母の運転に身を任せた。安全運転。眠れる。

ぼくは横になることを初めから予定していたので、家からは枕を一つ持って出てきた。だからぼくは道中痛い思いをすることなく快適に横たわることができた。



移動中、窓枠の中の景色がびゅうびゅうと移り変わっていくのが楽しかった。ぜんぜん飽きない。どこまでも水色。高速で走り去る白い雲。街の看板や建物、ありえない角度のマンションの二階か三階くらいの窓が開いていて、白いカーテンが一部屋はみ出ていた。住宅の屋根、屋根。ほぼ屋根しか見えない。電柱。電線が直線と曲線のリズム。規則正しく束ねられて終わる。間隔を置いて、また始まる。街路樹のリズムと合わさるとおもしろかった。


次第に景色は街から田舎町、ついには自然のある風景へと変わっていった。


空、雲、あ、鳥が秒速≡≡==——。

空が多くなった。

バッ!

あ!トンネルだあー。

ライトがピュン
ライトがピュン
ライトがピュン

シュン シュン   シュンシュン

ごおおおおお…………




そして突然に光。

フェンス。(蔦が絡まりすぎている)

コンクリート的な何かが続く。

それを抜けると——緑!

緑がもりもり。

森々してきた!

緑、緑、緑!

空。

このあたりで、とても眠くなる。



寝た。



「○○——、着いたよ」



目を開けると木材。積まれた大きい丸太。吊り下げられたクレーンみたいななんか。金属でイエロー。おばあちゃんち。着いてる。


眠い。


母が頭側のドアを開けた。(頭とめんたまをぐいとのけ反る)


枠がなくなった。


上にはお母さんがいる。


足側の方を少しみる。


「ほい、おりやあ——涼しいよ」


「うん。ん、、涼しい」


家の辺りとは違う空気。


お母さんがどいた。


ぼくは目を閉じ、


深く息を吐いた。


何度か。


このまま自然の中で寝とるわとノリで言った。


笑ってくれたので、


気分がよくなった。


ぼくは起きた。